.幼馴染の恋五題(allハマイズ)
→お題はこちらからお借りしました

見飽きた顔が愛おしい
きみの言葉で僕はいつも目を醒ます
素直になれるわけがない
今更そんなの有り得ない
どの面下げてそんなこと


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見飽きた顔が愛おしい

小学校、中学校、そして高校とずっと見てきたけれど、やっぱり可愛い顔をしているよなぁ、と思う。
こんなこと、本人に言おうものなら、もはや元先輩に対する態度とは思えない態度で、すぐさま鉄拳が飛んでくるのが今の状況だけれども。
そんなことを考えていたら、どうやら泉を凝視したまま、弁当を食べる手が止まっていたらしい。

「何見てんだよ」

と、むすっとした表情で問いかけられた。
ああ、見慣れた、見飽きたと言ってもいいほどたくさんみたこいつの色んな表情だけど。
何度見ても可愛くて、愛しいのだから困ったもんだ。



泉大好きハマちゃん




上へ。


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きみの言葉で僕はいつも目を醒ます

電話がピカピカと光る。
同時に、ぴぴぴぴぴぴぴぴ、とせわしない音。
まだまだ回転しない頭。
それでも、布団から手だけを出して、目的のものを探し出す。
だって、だって、

「・・・おは」

『おー。おはよ。そろそろ起きろよー』

プツ・・・

通話時間たった5秒。

だけど、君の声で起きれるなら、それだけで一日頑張れます。




泉から目覚ましコール。朝練の休憩とかに。



上へ。



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素直になれるわけがない

練習が終わって、部室で着替えていたらアンダーを脱いで上半身裸の田島がいきなり口を開いた。

「泉ってさー、ホント素直じゃねーの。」

と。部員全員に語りかけるように。

「なにがー?」

と水谷の気の抜けるような声での質問。

「泉って、浜田のことスキなくせに、すっげー冷たいふりばっかすんだよ!」

自分が話題にされていると言うのに、まったく会話には入ってこなかった泉が、初めてここで反応した。

「はぁ?」

「だってスキだろ?ゲンミツに!」

「ばっ・・・ちげえ・・・よ!」

心なし、照れたように、そして少し必死に、否定する。

「素直になりなよ」

苦笑しつつ、ぽん、と肩に手を置きながら言った栄口の言葉に、泉は心の中でこっそりと毒づいた。


素直になると浜田が調子に乗るのがやだから、絶対に素直になってやらない。

上へ。



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今更そんなの有り得ない

「なー泉。」

週に一度のミーティングの日に。
久しぶりに浜田の家にお邪魔した。
特に何を喋っていたわけでもないのだけど(だって、二人でゲームをしていたし。)
レースゲームをしていた俺らは、次のコースを選んでいた。
そんなときに、浜田が口を開く。

「んー?あ、ここやりてぇ。」

返事と、次のコースの希望。

「そこでいいよ。あのさー、次負けたほう罰ゲームしねえ?」

手際よく選ばれたコースで、レースが始まった。

「はぁ?罰ゲーム?まあ、いいけど。」

「マジ?んじゃ、内容どうしようか。」

「んー。じゃあ、俺はー、なんか奢って。」

二人ともスタートダッシュは完璧に。

ほぼ同時に、コースに置かれたアイテムを取った。

「おっけ。んじゃ、俺言っていい?」

「早く言えよ。浜田の提案だろー?」

うりゃ、と小さく声を上げながら、泉はアイテムの甲羅を放つ。

「じゃあさー、」

泉の放った甲羅を避けつつ、そして、浜田もアイテムを放つ。

「俺が勝ったら、また『浜田先輩』って呼んでな」

浜田の放った雷のアイテムに打たれた泉のキャラクターはクラッシュ。
泉の思考回路も、クラッシュした。




え、ぜってえやだよそんなの。今さらありえねえ!

上へ。



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どの面下げてそんなこと

「泉ー。大好き。」

「ふーん」

「『ふーん』って!酷ぇ!」

「ああ、もううぜえ!暑いんだから寄るなって!」

「泉が冷たい・・・冷たすぎて俺は寒いからいいの。」

「はぁ・・・?」

暑いくせに。汗ばんだシャツが気持ち悪いぞ。

「なぁー泉?俺のこと嫌い?」

だって、だって。素直になれない俺は、今さらどんな顔で、そんなことを、言えばいいんだ!

「・・・嫌いじゃ、ない。」

ぷい、と顔を背けてぼそりと、それが俺の今の精一杯。



お題に一番添えなかったorz


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初ハマイズたち!