「あー!また負けたさー・・・」
「ん?何してんだよラビ。」
テレビの前で大きな、落胆の声を出したラビに、キッチンにいたティキはひょっこりと顔を現した。
「んー?また同じ敵に負けたんさ。あ、ゲームの話ね」
「ふーん。おもしれーの?」
「かなり!つーか、知らねえ?このシリーズ。」
と、ラビはゲーム機本体の上においてあったゲームのパッケージをティキに見せた。
「ついこないだ発売だったんさ。」
いいながら、再びゲームをロードし、コントローラーを持って画面に向き直る。
「あー、このシリーズか。なんとなく知ってるわ。」
「だろ?」
と、言いながら、必死にラビの指はボタンを押していた。
「っあ、ちょっ・・・待っ・・・ああー・・・・・・」
そして、画面には再び「GAME OVER」の文字。
ラビは落ち込みながらゲーム機のリセットボタンを押した。
そんなラビの様子を見ていたティキが、ラビの横に唐突に腰を下ろした。
「ティキ・・・?」
何してんさ?
ラビは目で問いかけた。
「ちょっとやらせて。」
「さっきの敵のとこ?」
「そう。」
「いいけど・・・無理だと思うさ・・・」
「やってみなきゃわかんねーよ。」
「・・・・・・。ま、いいさ。やってみ」
「・・・・・・ごめんナサイ」
「だから言ったのに。」
ティキがコントローラを持った瞬間、主人公は不可解な動きを始め、案の定・・・というかなんというか、ラビが苦戦していた相手に、見事に玉砕したのだった。
===================================================================
いや、私がいま実際苦戦してるんです。FF12で。