朝焼けを見に行こう



「えへ。」



来ちゃったv




ティキは、唐突に現れた。

いや、語尾にハートマークは勘弁。
マジ寒いから。



まあいいや。
とにかく、ティキは突然現れた。
まだ、夜が明ける気配も見えない、そんな時間帯に。
気付けば、俺の部屋にいた。(ちなみに、ジジイは任務。)
いつかつかまるぞティキ。オレは助けねーかんな。


「よし、ラビ行こう。」

「は?どこに」

「ついて来たらわかるよ」

「やだよ。寒い。」

がっしりと、しっかり俺の手首をつかんで、ティキは言った。
オレは、本当は嫌じゃないけど、そんなの、ねえ?
やっぱ、素直になるのはなんかやだ。

だから、ちいさなわがまま。抵抗してみよう。


「寒いならオレが後であっためてやるか・・・ってえ!」

殴るなよ!

って、ティキは文句。

いやいやいやいや、文句言いたいのはこっちですから!
馬鹿なこと言うティキが悪いんだ!俺はちっとも悪くない。うん。


「・・・ま、いいや。とりあえず、行こうラビ。」

そう言って、ティキは羽織っていたコートを、俺の肩にかけた。

「これでちょっとはマシだろ?」

微笑みながら、そして、俺の頭をぽんぽんと撫でてティキは言う。


・・・反則だ。反則。その顔は、反則。
そんなに優しいのも、反則・・・。


「なんでそんなに優しいの?」

「ホワイトデーだし。」

「バレンタインに何もあげてないのに?」

「でも、くれようとしたろ?気持ちだけで十分」

まあ、だからオレもモノじゃなくて、気持ちを。

そう言って、ティキはオレの手を握りなおして、歩き出す。


「すごく綺麗なとこ知ってるから、朝焼け、見に行こう。」

「・・・うん。」





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どうしようかな、ってくらい、スランプです。
でも、見えなくてもホワイトデーネタ。
そして、こないだやってた某ジブリ作品の影響受けまくりです